カメラを触ってたら光が集まるから寂しくないブログ

カメラ趣味。写真もカメラも好き。

ヨコハマトリエンナーレ2017に行ってきた

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《マウリツィオ・カルテン》『無題』とちびっこ鑑賞者

今回のブログ記事は純粋に感動(とイベントへの感謝)を伝えたい気持ちからの紹介です。完全に作者リスペクト。今回はカメラ関係なし。

さて、ヨコハマトリエンナーレ2017に行ってきました。横浜の町がアートで溢れる3年に1回のお祭り。私は、写真・映画・音楽以外のいわゆる芸術にはそんなに興味が無いんですが、現代アートは面白いものも多いので時間があればぶらりと見に行ったりするんです。で、今回、二日にわたって一通り見て回ってきたのですが、いやー、面白かった。スゴイとかキレイとかじゃなくて、「面白い!」が一番しっくりきます。それも、笑える面白さもあれば、いろいろ想像して考えさせれられる面白さ、意外性のある表現、実現方法に感心する面白さ、などなど。横浜の中心地を複数サイトにまたがって開催される展示もボリューム満点で、おなか一杯。最高でした。

 作品は、戦争と平和、環境汚染といったいわゆる時代を切り取るという美術の社会的価値みたいな角度のものが多いのですが、そこはやっぱりポップな現代アート。トーンとしてはユーモアが前面に出ているものが印象に残っています。中でも私個人的に、一番ニヤニヤしてしまったのはこちら。

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≪ザ・プロペラ・グループ≫『映画「インセプション」のコブに扮するレーニン』

なんで、なんでディカプリオWWW。なんでレーニンWWW。このセンス。たまりません。この絵ね、これだけじゃないんですよ!この部屋は、いろんなディカプリオに扮するレーニンがあります。ああネタバレごめんなさい。もう、ニヤニヤがどうしても止まらなくて、あの『展示室に座っている係員のおねえさん』に「やばいですねWWW、これWWW」と話しかけてしまいました。そしたらおねえさん、得意げに、「ですよね~(ニヤニヤ)」だって。ああよかった。変な人にならなくて。この作品は横浜美術館に展示されています。必見。

あともう一つ、(これは、インパクトのある写真が撮れたから:))

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≪柳幸典≫『アーティクル9』

こちらは、横浜開港記念館での展示。この展示も、鳥肌モノです。展示会場はほぼ真っ暗なんですが、呆然と立ち尽くしてしまいました。とてもじゃないですが、この写真は全体の雰囲気すらも伝えられていないので、チャンスのある方はぜひ足を運ばれることをお勧めします。超異空間。ヘビー系非日常。

こんな感じでアート作品の写真を撮ると、写真という表現そのものについて考えさせられます。今回掲載したようなアート作品は、当然のことながら鑑賞者に見てもらうために作られたものです。それを写真にとっても、それは元の創作が意図したものの一部に過ぎないし、もちろん写真を撮った私の表現とはいえない。でも、もともと写真ってそういうものだよね?とも思う。ある画角で瞬間を切り取ったビジョン。ストリートスナップ一枚ですら、建物も、あくびしてるおじさんも、自分が作り出したものではないんだよなぁ。なんて。どっちがいいとか悪いとか、レベルが高いとか低いとかの話ではなくて、無限にある『表現』の中で自分が趣味の写真でやっていることの意味なんてのを考えてみたりして。なんて濃厚なんだヨコハマトリエンナーレ